近年、中国では知的財産権の意識が高まってきており、中国政府も偽物や海賊品の取り締まりを強化している。しかし、どれだけ取り締まりを強化しても海賊品がなくならない中国からすると、海賊品がほとんどない日本が不思議に思えるようだ。中国メディアの快資訊はこのほど、日本では「海賊品を買うことのほうがむしろ困難だ」と紹介する記事を掲載した。
国際的なイメージ向上を目指している中国政府としては、海賊品や違法コピー商品の出所の多くが中国であるという現実は頭の痛い問題だろう。取り締まりを強化しているとはいえ、海賊品や違法コピー商品の生産とのイタチごっこであり、新型コロナウイルスの感染拡大初期にマスク不足になった時には劣悪な偽マスクが出回り、最近では偽ワクチンすら確認され、摘発もされている。
一方、日本では店頭に並ぶ商品が海賊品かどうかを心配する必要はまずないと言える。この理由について記事は、「日本人はビジネスにおいて誠実さを重んじるからだ」と分析した。「羊頭狗肉」、つまり見かけと実質が伴わないような商売をさげすむ社会であり、ビジネスに携わる人達はこの点で高い意識を持っていると紹介した。
実際、もしも品質に問題のある商品や海賊品を販売したら、その店や会社の評判はがた落ちすると記事は指摘した。信用がなくなればビジネスを続けることはできなくなり、海賊品の販売は懲役や罰金が科せられるなど厳しく罰せられることもあって、海賊品販売に手を出す日本人は極めて少ないとしている。
確かに、日本では海賊品を買うことの方が困難な状況であり、これは中国とは真逆だと言えるだろう。中国では例えば店でパソコンを購入するとOSが海賊版ということが多く、正規のOSを探す方が難しいとも言われる。海賊品かどうかを心配する必要のない日本では、安心して買い物ができると言えるだろう。(編集担当:村山健二)