中国国家金融監督管理総局は1月12日、「科学技術型企業の全生命周期金融サービス強化の通知」を発表した。創業期から成長期、成熟期に至るまで、異なる発展段階にある科学技術型企業に対する銀行や保険業界からの強力な金融支援を目的としている。
科学技術型企業の段階的な育成に適応する金融体系を継続的に推し進め、科学技術型企業の全ライフサイクルをカバーする金融サービスの構築を加速させることが強調されている。
同通知では、まず創業期の科学技術型企業の成長と経営強化を明確にサポートするとしている。経営リスクの効果的なコントロールを基本として、信用貸し出しの強化を奨励している。法令順守とリスク管理可能な範囲で、銀行が外部投資機関と協力し、「融資プラス外部ダイレクト投資」などのビジネスモデルを積極的に検討し、創業期の科学技術型企業への総合的な金融サポートを行うという。
成長期の科学技術型企業には、より豊富な融資モデルを提供する。監督当局は抵当担保の範囲を拡大し、知的財産権の担保融資の発展を加速し、サプライチェーン金融の規範的な発展を奨励している。また、保険機関が企業の科学技術成果の転換費用の損失に対する保険商品を開発することを支援するという。
成熟期にある科学技術型企業には、より適応性の高い金融サービスを提供する。「合併買収ローン」を通じて企業の合併・再編による市場化への支援を奨励するという。保険機関に対し、共同保険機関、大規模商業保険、包括保障保険などの形態で、包括的な保険ソリューションの提供を支援するとしている。
さらに同通知は、科学技術型企業の研究開発投資の拡大、知的財産権担保融資の効率向上のための支援を提案している。また、科学技術資源が集中する地域で、科学技術金融の専門機関またはその分野に特色を持つ分社組織の設置など、科学技術型企業への金融サービスを専門的に提供する体制作りを支援すると言っている。
同時に、国家金融監督管理総局は一定のレッドライン(規制ライン)も設定している。信用管理と貸出資金の使用目的の監視が強化される。監督機関は、銀行業と保険業の金融新商品、新ビジネス、新モデルの合法性を審査し、規制の抜け道を断固として防止しなければならないと強調している。
また、銀行による違法な株式投資業務を厳禁するとも述べられている。
SOURE: 東方新報/AFPBB News