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広東省東莞市の女性、周瑜氏が先日、食材販売店をオープンし、店名を「猪葛亮食品有限公司」と名付けた。これが諸葛亮(諸葛孔明)の子孫たちの不満を買い、「周瑜」という本名を利用しつつ、「猪(ブタ)」と「諸」の諧音(同音異義語)を用いた商標登録は、歴史上の名人に便乗した悪質なマーケティング行為であると批判。地元政府に対し、商標の取り消しを求めている。
この件はネット上で物議を醸しており、多くのネットユーザーが「歴史上の偉人の知名度を悪用し、忠義の士を侮辱している」「悪質な行為だ」「そもそもこのような商標を認めるべきではない」と批判し、諸葛亮の子孫による権利保護を支持した。これを受け、店主の周瑜氏は同店の経営を終了し、登録を抹消する手続きを行うと表明している。
「瀟湘晨報」の報道によると、東莞市の「猪葛亮食品有限公司」の法定代表者が「周瑜」という氏名であったことから、歴史上のライバル関係である「周瑜と諸葛亮」を連想させ、瞬く間に検索ワードのトレンドに入った。
1月31日、諸葛亮の子孫を名乗る人物が声明を発表。「諧音を利用した商標登録は、名人に便乗した悪質な営業活動であり、諸葛亮の子孫や彼を敬愛する人々の感情を傷つけるものだ」と指摘した。
また、現在「猪葛亮」に関連する商標や企業登録が200件近く存在することについても触れ、「こうした諧音の乱用は公衆を誤導し、歴史的人物像に悪影響を与え、伝統文化の継承を妨げる」と懸念を表明。商標局などの関連部門に対し、審査の厳格化と既存商標の取り消しを求めており、「あまりに悪質な場合は、法的手段も辞さない」と強調した。
企業情報検索サイト「天眼査」によると、同社は現在も存続状態にある。法定代表者の周瑜氏は、「社名は独自に考案したもので、法律に基づき適正に登録しており、悪意を持ってふざけたり知名度を利用したりしたわけではない」と釈明。一方で、旧正月休み明けに経営を終了し、注銷(閉鎖)手続きを行うとした上で、ネット上の反響については理解を示した。
歴史的人物やその名前を商標に利用することについて、上海大邦法律事務所の丁金坤弁護士は以下のように分析している。
商標法上の問題:中国の商標法では「社会主義の道徳風習に有害、またはその他の悪影響を及ぼすもの」は商標登録できないと定められている。諸葛亮は誰もが知る先賢であり、「猪葛亮」という商標はイメージを損なうため、商標評議委員会に無効を訴える根拠になり得る。
訴訟の難しさ:諸葛亮は歴史上の人物であり、現代の法律で名誉権が保護される「死者の近親者」の範囲に、千年以上後の子孫が含まれるかは法的に困難が伴う。また、法廷で直系の子孫であることを立証するハードルも高い。
結論として、権利保護が成功するかどうかは、この商標が社会的に「悪影響を及ぼすか否か」という点が鍵になるとの見解を示した。