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AI生成コンテンツが急増する中、米人気歌手テイラー・スウィフト(Taylor Swift)が米国特許商標庁(USPTO)に対し、自身の声の商標登録を申請した。アカデミー賞俳優マシュー・マコノヒー(Matthew McConaughey)も以前、同様の措置を講じている。
AFP通信とロイター通信の報道によると、テイラー・スウィフトはUSPTOに2件の音声録音を提出した。いずれも「こんにちは、テイラー・スウィフトです」という言葉で始まり、最新アルバム『The Life of a Showgirl(星夢人生)』が昨年10月初めに正式リリースされたことを宣言する内容となっている。声の登録に加え、今月24日には写真も提出した。これは、舞台上でトレードマークのきらびやかなボディスーツを纏い、ピンクのギターを手にした彼女の象徴的なイメージを保護するためだ。
テイラー・スウィフトの声や容姿は、虚偽広告・偽の政治的支持表明・露骨な映像など、AI生成のディープフェイクコンテンツに大量に使用されている。
この情報を自身のブログでいち早く公表した商標弁護士のジョシュ・ガーベン(Josh Gerben)氏は、「この措置はまさにAIの脅威からテイラー・スウィフトを守るためのものだ」と説明した。現行の「パブリシティ権法」は無断で著名人の肖像を使用することに対してある程度の保護を提供しているが、商標登録によってさらに強固な保護が可能になるという。同氏はまた、AI技術が元の録音をコピーすることなく特定のアーティストの声を模倣した新たな音声を生成できるようになっており、法的な空白が生じていると指摘。商標制度がその穴を埋める可能性があると述べた。
マシュー・マコノヒーは今年1月、『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙のインタビューで、「AI時代における所有権の明確な線引きを行い、ライセンス取得とクレジット表記を業界の標準にしたい」と語った。彼もUSPTOに同様の申請を行っており、本人の複数の動画クリップと音声録音が登録内容に含まれている。
AI技術の急速な進歩により、わずかな参照音声があれば、数秒以内に特定の人物の声を再現できるようになった。そのため、生成AIによる自身のイメージの無断使用を懸念するアーティストが増えている。米国では複数の州がこうした利用を禁止する法律を制定しており、中でも2024年にテネシー州議会が可決した「ELVIS法(Ensuring Likeness Voice and Image Security Act)」が最も代表的な立法例として知られている。
司法手続きを通じて権利を主張した演者はまだ少ないが、最も著名な事例の一つは、女優スカーレット・ヨハンソン(Scarlett Johansson)が2023年にAIアプリ「Lisa AI」を訴えたケースだ。同アプリが無断で彼女に似せたAIアバターを作成し、広告に使用したとして提訴した。
出典:中央社 https://www.cna.com.tw/news/amov/202604280027.aspx