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【シリコンバレー=兼松雄一郎】米半導体大手のクアルコムは17日、米アップルの指示に従い特許料支払いを拒否したことを不当として、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業などアップルの製造委託先4社を米連邦地裁に提訴したと発表した。
クアルコムは製造会社との直接取引にアップルが介入するのは不当として別途アップルを訴えた。クアルコムとアップルは特許の対価をめぐり係争中で、法廷闘争が取引先企業にも波及した。
クアルコムが訴えたのはホンハイに加え、和碩聯合科技(ペガトロン)、緯創資通(ウィストロン)、仁宝電脳工業(コンパル)の4社。知財紛争中のクアルコムへの特許料支払いを保留しているアップルが、製造委託先や部品メーカーにも支払いを拒否するよう指示したと主張している。4社はアップル以外の製品では従来通り特許料を支払っているという。
クアルコムは製造会社と直接契約しており、アップルの介入は不当だとしている。ドン・ローゼンバーグ法務担当役員は「巨額の収益を上げるアップルが不当な取引条件を強制してきている」との声明を出した。
クアルコムが米連邦取引委員会(FTC)から反トラスト法違反で訴えられたのを受け、アップルは1月、特許料の水準が不当に高いとして払い戻しを求めた訴訟を起こしていた。
出典:http://www.nikkei.com/article/DGXLASGN18H05_Y7A510C1000000/