よくある質問

はい。専利は属地主義が適用されるので、既に別の国で出願されていても、台湾で専利権を取得するためには台湾の知的財産主務官庁である経済部智慧財産局に出願する必要があります。ただし、最先の出願の公開後または公告後に台湾に出願すると、新規性を喪失していると見なされます。最先の出願を行った国が、WTO（世界貿易機関）加盟国である場合、または台湾との間で優先権が相互承認されている国である場合は、最先の出願日から12ヶ月（意匠は6ヶ月）以内に台湾での出願および優先権の主張が可能となります。

いいえ。2013年1月1日の法改正により出願権譲渡証書の提出は不要になりました。

はい。ただし、願書は必ず中国語で記載してください。なお、明細書、請求の範囲、図面は先に外国語で提出することができますが、指定期間内に中国語翻訳文を提出する必要があります。使用可能な言語はアラビア語、英語、フランス語、ドイツ語、日本語、韓国語、ポルトガル語、ロシア語またはスペイン語です。

外国語出願の場合、特許は明細書、少なくとも1項の請求項および図面を備える必要があり、実用新案は明細書、少なくとも1項の請求項および図面を備える必要があり、意匠出願は図面を備え意匠の名称を明記する必要があります。出願人は指定期間内に中国語翻訳文を補正提出すれば、外国語書面の提出日が出願日となります。指定期間内に中国語翻訳文を補正提出しなかった場合、その出願は不受理となりますが、処分前に補正すれば、補正された日が出願日となります。

中国語翻訳文提出期間は、特許出願と意匠出願は出願日から4ヶ月、実用新案出願は出願日から2ヶ月となります。いずれも延期申請が可能で、最長で出願日から6ヶ月まで延長できます。出願人が前後して2つ以上の外国語書面を提出し、後者を提出した日を出願日とすると声明した場合、中国語翻訳文の提出期限は後者の外国語書面の提出日から起算します。

はい。出願時の外国語書面が正確かつ完全に翻訳された中国語翻訳文が経済部智慧財産局の審査の基準となる書面になります。中国語翻訳文の内容が出願時の外国語書面に開示されている範囲を超えてはなりません。

グレースピリオドとは、「出願前に開示された発明、考案または意匠であっても先行技術とは見なされない出願前の期間」を指し、新規性、進歩性または創作性喪失の例外として規定されています。

（1）産業上利用することのできる発明または考案が、出願前に既に刊行物に記載されたもの、出願前に既に公然実施されたもの、または出願前に既に公然知られたものである場合、新規性・進歩性を喪失していると見なされます。ただし、実験による公開、刊行物による公開、政府主催の展覧会もしくは政府認可の展覧会における公開、または出願人の意図に反した漏洩による公開については、その事実が生じた日から6ヶ月以内に出願した場合、新規性・進歩性喪失例外規定の適用を受けることができます。

（2）産業上利用することのできる意匠について、出願前に既に同一または類似の意匠が刊行物に記載された場合、出願前に既に公然実施された場合、または出願前に既に公然知られた場合は、新規性・創作性を喪失していると見なされます。ただし、刊行物による公開、政府主催の展覧会もしくは政府認可の展覧会における公開、または出願人の意図に反した漏洩による公開については、その事実が生じた日から6ヶ月以内に出願した場合、新規性・創作性喪失例外規定の適用を受けることができます。

（1）出願時に、グレースピリオドの適用を受けるための該当公開事実およびその公開事実が生じた年月日を願書に明記しなければならず、出願後に該当公開事実を追加記載することはできません。グレースピリオドの適用を受けるための公開事実が複数ある場合は、出願時に各公開事実についてそれぞれ明記する必要がありますが、各公開事実が密接な関係にある場合は、最先の公開事実のみの記載が可能です。

（2）出願人が提出する証明書類には、グレースピリオドの適用を受けるための該当公開事実およびその公開事実が生じた年月日が開示されている必要があります。グレースピリオドの適用を受けるための公開事実が複数ある場合は、各公開事実についての証明書類を提出しなければなりませんが、各公開事実が密接な関係にある場合は、最先の公開事実のみを記載し、最先の公開事実についての証明書類のみを提出することが可能です。

（1）手続き方法：国際優先権主張する場合、台湾での出願時に最先の出願の出願日、当該出願を受理した国またはWTO加盟国、および最先の出願の出願番号を明記します。複数の優先権を主張する場合は、各優先権基礎出願についてそれぞれ明記します。記載された優先権の件数に基づき主張した優先権の件数が認定されるので、複数の優先権を主張する場合の出願日および当該出願を受理した国またはWTO加盟国がいずれも同一である場合も、主張するそれぞれの基礎出願について記載する必要があります。

（2）主張可能期間：台湾と優先権を相互承認する国またはWTO加盟国に最初に出願し、その最初に出願された専利を基礎として同一内容の専利を台湾へ出願する場合、最初の出願日から12ヶ月（意匠は6ヶ月）以内であれば優先権を主張できます。その際、最先の優先日から16ヶ月以内（意匠は10ヶ月以内）に優先権証明書を提出する必要があります。

出願時の過失により優先権を主張できなかった場合（最初の出願日および受理国名またはWTO加盟国名の記載に不備があった場合）、最先の優先日から16ヶ月以内であれば優先権主張の権利回復を申請できます。必要処理事項は以下のとおりです。

（1）優先権主張の回復の申請手数料納付。

（2）優先権基礎出願の出願日、当該出願を受理した国名、出願番号の明記。

（3）優先権証明書原本の提出

　注意：上記事項は最先の優先日から16ヶ月（意匠は10ヶ月）以内に完了していなければならず、期限が過ぎた場合はその権利回復の申請は受理されません。ただし、申請手数料納付の際に納付金額が不足していた場合は補正期限が通知され、その期限が過ぎても補正納付しなかった場合は不受理となります。

はい。外国語出願においては、外国語の明細書、請求の範囲および必要な図面を先に提出し、指定期間内に中国語訳書面を提出すると、この中国語訳書面に基づいて審査および一般補正が行われます。ただし、初めの中国語翻訳文に誤りがあった場合、出願人は誤訳訂正を申請できます。その際、当局が外国語書面と当初提出された中国語翻訳文を対照して誤訳が認められた場合、誤訳訂正後の中国語翻訳文が当初の中国語翻訳文と差し替えられ、後続の審査および一般補正は当該訂正翻訳文に基づいて行われることになります。なお、誤訳訂正と一般補正では対照の基礎が異なる以外に、申請書および料金も異なります。

（1）はい。出願後その種類（特許・実用新案・意匠）に誤りが発見された場合、または出願の種類変更が必要になった場合、出願変更の手続きにより合法かつ出願人に有利な出願の種類に変更でき、その際原出願の出願日は変更後の新出願の出願日となります。

（2）変更可能なパターンは次のとおりです。

　A.異なる種類間の変更：

　　a.特許→実用新案

　　b.特許→意匠

　　c.実用新案→特許

　　d.実用新案→意匠

　　e.意匠→実用新案

　B.同じ種類内での変更：

　　a.独立意匠→関連意匠

　　b.関連意匠→独立意匠

　　c.改正法施行前に出願された連合意匠→独立意匠

はい。いずれのパターンにおいても、原出願について既に登録を許可する旨の査定書または処分書が送達された後は出願変更ができなくなります。原出願が特許または意匠である場合は、拒絶すべき旨の査定書が送達されてから2ヶ月以内に手続きを行う必要があります。原出願が実用新案の場合は、拒絶すべき旨の処分書が送達されてから30日以内に手続きを行う必要があります。